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Joyeux noël!


     リヴォリ通りのクリスマス!
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  今年はかなりあたたかいクリスマス。でも、クリスマス直前の12月22日ともなれば、通りには人もまばら。こちらではクリスマスは日本のお正月と同じ。皆、プレゼントをかかえて里帰りするのでパリはどんどん空っぽに。 日本の12月28日ごろのような、年末の雰囲気です。こんな雰囲気が私はとても好き!


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by kuro_music | 2014-12-23 08:20 | パリでお散歩

アントワーヌ・ドワネルの冒険(その3)ー 夜霧の恋人たち ーBaisers voles


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兵役を終えた(というか、放り出された)アントワーヌは、再びサクレ・クール寺院の見える、自分のちいさなアパルトマンに帰ってくる。
真っ先に、ガール・フレンドのクリステイーヌの家へと向かうアントワーヌ。クリステイーヌはあいにく留守だったけど、相変わらずガールフレンドの両親にもてもてのアントワーヌは、まあまあゆっくりしていきなさいと引き止められて食卓へ。ちょうどよく彼らの知り合いを通じて、ホテルの夜勤の仕事を紹介してもらった。

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夜勤中にクリステイーヌが会いにやって来る。明らかに、アントワーヌのことが気になるみたい?でも彼女なら、絶対理想の女の子!
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 ホテルで仕事中(!)の探偵に、よかったら自分のところで働いてみないかね?と誘われたアントワーヌは早速転職! でもこの仕事、本当に向いてるの..?

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木の陰に隠れてるのがアントワーヌ。でもこれが慣れないとなかなか難しい。もうマダムにはバレバレ!!お巡りさんに通報されちゃう。
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ある男を追跡中、通りで、バッタリ初恋のコレットに遭遇!!なんと、夫は昔の恋敵アルベール。
「今度、デイナーにいらっしゃいよ」と軽く誘われたけど、平穏でいられないアントワーヌ。またもや追跡に失敗!!
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 探偵の次は、大手の靴屋の店員にまたもや転職。!でも、オーナーの奥さんはとびきり魅力的....!なにかが起こりそうな予感。
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 自分が恋に落ちてしまったことを隠せないアントワーヌ。同僚に、夫人を賛美する言葉をべらべらしゃべりまくる。
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 ブルジョワの奥さんであるタバ夫人はエッフェル塔(後ろ!)の見えるアパルトマンで退屈していた。従業員たちの噂話で、アントワーヌが自分に好意を抱いていることを知った彼女はアントワーヌにシックなネクタイを贈る。
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 ある朝突然アントワーヌを訪ねる夫人。アントワーヌはまだベッドのなかだった。部屋には、クリステイーヌの写真が飾ってある。夫人はアントワーヌにあとくされのない、一回きりの不倫を提案する。
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  でも、本命はやっぱりクリステイーヌ。というか、クリステイーヌのほうがアントワーヌに執心している様子。両親がバカンスに出かけたのをみはからって、いよいよアタック開始。わざとテレビの部品をはずして壊れたように見せかけ、靴屋を辞めたあと電気修理工になったアントワーヌを家に来させる。クリステイーヌの作戦は見事成功。ふたりは幸せに朝を迎える(彼女は彼に、いかにラスクを破損させずにバターを塗るかのテクニックを伝授する)。 そしてアントワーヌは......,
ついに彼女に求婚する! めでたし、めでたし。
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by kuro_music | 2014-12-22 00:40 | kuroの試写室

アントワーヌ・ドワネルの冒険(その2)- 20歳の恋 - Antoine et Colette (仏題)


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 さてさて、腕白小僧だったアントワーヌも、もう青春の真っ只中。
とっても気になる女の子がいる。その名はコレット。クラシックのコンサート会場で一目見て恋に落ちたのだ。
1962年に撮られたこの作品は、短編で29分しかない。だからよく、他の映画とカップリングで売られていたのを思い出す。私が昔持っていたビデオにも、これともうひとつ何か別のフランス映画が入っていた。短いとはいえ、これはアントワーヌシリーズのれっきとした2作目で アントワーヌのその後のキャラクターを理解する上で欠かせないエピソードが語られている。


自立したくてたまらなかったアントワーヌは、ちいさな仕事を見つけ、小さいけれど人生で最初の自分の城を見つける!それがこのアパルトマン。
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 目覚まし時計のネジとラジオのつまみをひもで結び付けて作った、オリジナルの目覚まし時計で目を覚ますシーン。目覚ましが鳴ると、ネジが回転しラジオがオンになるしくみ。目覚ましラジオの存在しない時代は、個々がもっと知恵を絞ってくらしてたんですねえ.....。アントワーヌの一日は、昨日の吸い殻に再び火をつけ、バッハのレコードに針を落とすところからスタートします。

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 映画館でコレットに迫るアントワーヌ。おもいきり退けられたアントワーヌはショックで即、退場。
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 大好きなコレットの家族の住む家の真向かいに引越しをして以来、アントワーヌはもう彼らの家族の一部。ごはんだって食べに行っちゃう。
コレットの両親にはとても歓迎されているアントワーヌだけれど、肝心のコレットはいつまでたっても脈なし。そしてこの日コレットは、夕食後に迎えに来たアルベールと共に、アントワーヌをおいてきぼりにして出かけてしまう。
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    ちょっと、可愛そうなラストです。でも、これが青春!

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by kuro_music | 2014-12-19 07:51 | kuroの試写室

アントワーヌ・ドワネルの冒険(その1) ー 大人はわかってくれない - 400 cents coups (仏題)


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フランソワ・トリュフォーは、私がこのブログのタイトルにした”アントワーヌ・ドワネル”という魅力的なパリジャンをこの世に送り出した、フランスの映画監督。
このアントワーヌを主人公として、1959年から20年にわたって5部作が制作され、いずれの作品においてもジャン・ピエール・レオーという、同じ俳優がアントワーヌを演じた。

        
     60年代はじめの頃のジャン・ピエール・レオー。
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主人公アントワーヌは、トリュフォーの分身とも言われ、監督の自伝的な作品でもある。
これらの連作は「アントワーヌの冒険」とよばれ、トリュフォーの作品郡のなかでも最も重要な位置を占める。どの作品も独特の味わいがあり、観るたびに新しい発見がある。もう一度、そのひとつひとつの映画の魅力をふりかえってみよう。


これは1959年日本公開の時のポスター。いい味でてる!

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連作の最初の作品である「大人はわかってくれない」は、1959年に14歳のジャン・ピエール・レオを起用して撮影された(白黒)。この映画の、ジャン・ピエール・レオーのあどけなさと、すでに大人顔負けなまでに個性の備わった演技には脱帽!
早熟で、読書好きで、夢見る自由人アントワーヌのものがたりはここから始まるわけだ。
この作品で語られるのは、アントワーヌの子供時代。といっても、決して「子供向けに」作られた作品ではない。厳格なくせに甲斐性のない父親、子供への愛はあるのに男との情事に走る母親、制約の多い学校生活....。そんな中で反抗を繰り返しながら生きる術を発見してゆくアントワーヌの姿は、むしろ痛々しい。

アントワーヌは典型的な、今で言う「グレた」子供だ。でもどこか飄々として、誰も犯すことのできない彼だけの清潔な領域を保っているのは、彼がすでに文学や音楽に目覚め、それによって自分の目指すべき道をどこかに見ているからだろう。
アントワーヌの家は貧しくて、個々の部屋も持たない生活だけれども、彼は敬愛するバルザックのための祭壇を部屋の隅っこにこしらえた。そここそが彼の居場所なのである。 でも、たとえ崩壊しかかった家族であろうと、そこにやっぱり子供はぬくもりを求める。アントワーヌが車のなかで父と母と楽しそうにしてるシーンは、切ないほど無防備で泣けてくる。

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by kuro_music | 2014-12-18 19:52 | kuroの試写室

ベルヴイル散歩

今日は、私の住んでいる地区をご紹介します。この地区は、ビュット・ショーモンとベルヴィル公園というふたつの大きい公園をかかえている。古いシャンソンに出てくるメニルモントンも、目の前に見える教会からすぐ。
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このあたりは移民が多く、数年前はこんないい感じのカフェなどひとつもなくて、結構危険な地区(!)として名を馳せていた。それがここ4~5年の家賃などの高騰により、いわゆる中産階級のひとたちで、どちらかというと庶民的な雰囲気のなかで生活したいわ!ってひとたちが移り住んできてくれたおかげで、だんだん雰囲気が改善され始めた。今じゃアート・ギャラリーや素敵な本屋さんだってある。


これがベルヴイル公園のほんの入口。 高いところにあるから、パリ中が見渡せるすごい公園!
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ベルヴイル通りにあるE.ピアフが生まれた家。前を歩いてる観光客が、突然足を止めて上を見上げるから 危なくて困っちゃう!
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「言葉に用心」?

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さて、これはちょっと独特のカフェ・レストラン。非営利団体が運営していて、ボランテイアと会員のひとたちに支えられている(2ユーロで誰でも会員になれる)。週末だけの営業で、午後はコーヒーやBIOの飲み物などが楽しめるカフェとして、夜はレストランになる。お料理は多国籍で、16~17ユーロのコースのみ。ワインも選べる。狭い店内は、10人も座れば一杯になってしまう。だから、いつも満員! ギャラリーとしても機能していて、若いアーテイストの作品を6週間ごとに紹介している。魅力的なアドレス! 

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 壁にかかるアーテイストの作品

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  前菜からデザートまで、ヘルシーかつ独創的なメニューで狭い店内はいつ行っても満員!アット・ホームな雰囲気もご馳走のうち。
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 赤ちゃん抱いててもこの通り!
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 KIWIZINE - 92 Rue Rebeval (19区)/Metro :PYRENEE 

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by kuro_music | 2014-12-06 18:37 | パリでお散歩

Une nouvelle amie 

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直訳すれば、「新しい女友達」というタイトルの、オゾン監督最新作。   
久しぶりに、フランス映画らしい(!)フランス映画を観た気がした。
フランス映画というのは、昔から私にとって特別な「インスピレーションの泉」だった。
思えば、私が少女だったころに、東京の映画館で観たフランス映画はどれも、強く感性と知性に訴えてきて、強烈な印象を残すものが多かった気がする。
たとえばクロード・ミレールの「ちいさな泥棒」(これは、つい最近シネマテーク・フランセーズで再び観て、やはりこころを強く揺さぶられた)とか、エイズで若くして逝ってしまったシリル・コラールの「野生の夜に」とかいった作品のなかに私が見出したのは、自由に生きること、自分らしく生きる権利が誰にでもあるのだということ。そしてたとえそれがどれほどの代償を求めようとも、それらの代償は支払う価値があるのだということだった。

それと同時に、私がフランス映画から大きく影響を受けたのは、やはり「愛」というものの価値観においてだと思う。
愛に関するかぎり、欲望は卑しいものなどではなく自然なもので、世間一般に言われるタブーだって、フランス映画の中ではちゃんとその地位を確立している(さすが、サド侯爵を生んだ国)。
そもそも、なぜタブーなのか? この世には 「個人」があるだけだ。
それが、はたしてタブーかどうかは自分で決めればいい。
そんなふうに、実にさまざまな「愛し方」を教えてくれたのが私にとってのフランス映画だった。(でも、そのフランス映画も最近では やはり時代の波に乗らなければやっていけないのかと思うような作品が多く、以前のような強烈な作家性が失われてきていることは確かだろう)。

フランソワ・オゾンは、そういった意味で徹底してテーマを追求してきた数少ない作家のひとりだ(もうひとり、オゾンと似た意味でアウト・サイダー的な恋愛を執拗に描いてきたクリスチャン・オノレがいる)。
彼らに共通するのは、「タブー」に挑戦すること。偽善的なものや生ぬるいものをとっぱらって、「これが人間なんです」と、いわば挑戦状を突きつけてくる。
だから私たちは毎回、彼らの映画をどきどきしながら観にいくことになる。
この映画においては、ダヴィドが女装した時だけ存在する「ヴィルジニア」という女がその挑戦状だろう。でも、映画の中ではこの虚構の人物であるはずのヴィルジニアは、むしろ、実際のダヴィドよりもずっとたくさんの使命を担っている。だからこのヴィルジニアは虚構なんかじゃない。 この映画が面白いのは、それが「ごく普通に」出会い「ごく普通に」結婚した、どこにでもいるであろう二組のカップルの物語だというところである。だから簡単にレズ、ホモ、などといったボキャブラリーでカテゴライズすることすらできない。
ヴィルジニアは誰の心の中にも存在するのだと私は思う。ただその存在を認めてあげたときに初めて何かが変わる。 ひとりの人間が、誰かの影響を受けて変化してゆくことがどれほど素敵なことかが、この映画を観ていてわかる。
この映画を、誰か大切なひとと観て欲しい。

Une nouvelle amie 監督:Francois Ozon(フランソワ・オゾン)、出演:Romain Duris(ロマン・デュリス)、Anais Demoustier(アナイス・デムスチエ)(2014年11月5日フランス公開)
 

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by kuro_music | 2014-12-04 08:59 | パリで今話題の映画